
今回はブラインド・リベットについて解説いたします。当記事では以下の流れで解説いたします。
ブラインド・リベットの概要・特徴
使用するメリット
リベットの種類と選び方
下穴の大きさの算出方法
ブラインド・リベットの使い方(流れ)
ブラインド・リベットの外し方(流れ)
取扱製品のご紹介
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ブラインド・リベットとは、フランジとシャフト(マンドレル)の2つの部品から構成されています。
ブラインド・リベットのメカニズムは以下のとおりです。
下穴にブラインドリベットをセット
専用の工具(リベッター)を使って、ブラインドリベットのマンドレルを引っ張る
マンドレルが引っ張られることで、ボディが変形し母材同士が締結
ブラインド・リベットを使用するメリットは以下のとおりです。
結合部が緩まない
母材の片側から締結ができる
母材を損傷させない
設備費用の節約
ブラインド・リベットを使えば、DIYのようにお手軽に締結が可能です。また母材が片側からしか締結できないときでも使用できます。
ボディが変形しているため、結合部が緩むことはなく、さらに母材を損傷させません。安い工具を使えば、安価な費用で締結ができます。
※弊社でのリベッターはこちらから購入が可能です。
リベットには多数の種類があり、選び方に注意しなければなりません。選び方を間違えてしまうと、締結が緩んでしまったり、母材を損傷させる恐れがあるからです。
リベットを選ぶときは2つの観点に気をつけましょう。
リベットの形状
リベットの材質
下穴の大きさ
リベットの形状には以下の7つの種類が存在します。
標準タイプ(丸頭)
皿頭タイプ(-K)
ラージフランジ(-LF)
シールドタイプ(-C)
広範囲(APリベット)
高力(Sボルト)
カラーリベット(BR:茶 W:白 B:黒)
ブラインドリベットは材質や形状によってタイプが違います。見分け方は、品番の一番最後に表記されているアルファベットです。()内のアルファベットは品番を表しています。
またリベットは主に下記の4つの材質が使われています。
スチール(鉄)
アルミニウム
ステンレス
銅
リベットを選ぶときに2つのことに注意しなければなりません。
寸法の選定
材質の選定
母材の厚みに適合したブラインド・リベットを使いましょう。お客様の設計で必要な強度からリベット径を選定します。リベットの強度はリベット径と材質によって変化するため、注意が必要です。
またリベットの材質は、母材と同じものを選びましょう。理由は、母材と異なる材質を選ぶと電食が起こるからです。
電食とは異なる材質による電位差が水溶液中で発生し、電気化学反応を起こします。電気化学反応が発生すれば、母材やブラインド・リベットの損傷や異常摩耗が発生し、締結部が緩む恐れがあります。そのため屋外で使う場合や湿気の多い地域でブラインド・リベットを使うときは注意しましょう。
ブラインド・リベットを使うときの下穴は、以下の式から求められます。
スリープの外径+0.1~0.2mm
下穴が大きすぎると、リベットがかしめる面積が小さくなるため、必ず式から算出された下穴を開けましょう。
ブラインド・リベットの使い方の流れは以下のとおりです。
母材同士に下穴を開ける
下穴にブラインド・リベットを挿入する
リベッターをシャフトの部分に挿入する
リベッターのレバーを握ってかしめる
シャフトを千切る
※リベッターの取り扱いに関してはこちらから確認できます。
ブラインド・リベットの外し方は以下のとおりです。
リベットの大きさを確認する
リベットと同じ大きさのドリルを準備する
リベットの皿の部分をドリルで削る
皿が外れたら、細いドライバーなどで押し込む
注意点としては、内部が密閉された場所では、リベットが落ちて取り出すことはできません。そのためブラインド・リベットを取り外すときは、母材が密閉されていないか事前に確認してから外しましょう。
弊社では、多数のブラインド・リベットを取り扱っています。Avdel製品は以下のとおりです。
またPOP製品につきましては、以下のラインナップです。